栄養士コラム

第80回「全国大会開催に関わって、あらためて感じた感謝の思い」

三田佐知子

大阪府八尾市立上之島小学校 栄養教諭

三田佐知子

今年8月、第57回全国栄養教諭・栄養職員研究大会が開催され、全国からたくさんの栄養教諭・栄養職員、また学校給食関係者の方が大阪にお越しくださいました。今までにない数々の経験をさせて頂き、また、多くの出会いと、全国の先生方の温かい支えを頂き、実りのある大会となりましたことを心から感謝申し上げたいと思います。

振り返り、そして歴史を伝える機会

全国大会準備を進める中で、私が栄養職員としての職に就いた頃のことを思い出しました。
同じ職場の大先輩は、当時の大阪の代表をされていました。年末には、「栄養職員の国庫負担が切られる」とのことで、全国の栄養職員たちが東京へ駆けつけて頂いていたことを思い出しました。今回の大会開催が決まったときから、その当時、奔走しされていた先輩の方々に、お手伝いをして頂こうと決めていました。なぜなら、今、こうして栄養教諭として仕事ができるのは、長い間、先輩方が頑張ってこられたおかげだからです。そして、そのご苦労を見てきたのは私たちです。

OBも手伝い、心をひとつに

今、新卒から栄養教諭として勤務する若い栄養教諭に、先輩方が苦労してきた日々を伝えるのは私たちしかいないこと。また、「その歴史がわからなければ、この全国大会を成功させることができないこと」にも気付き、OBの先生方と現役の栄養教諭が集う場を持つことができました。参加してくれた栄養教諭のみなさんに、あらためて、栄養教諭が誕生した経緯を話すことができました。そして、全国のみなさんをお迎えするため、心をひとつに、みんなで協力できたことは大阪の栄養教諭にとってとても良い機会となりました。

これからの課題と感じた事

おかげさまで、大阪の栄養教諭にとって、大会は、大変充実したものとなりました。7年前から取り組んできた「教科における食に関する指導」について、取り組んできた方向性が間違っていないと、確信を得ることもできました。これからは、この取り組みを広めていくのが私たち大阪の栄養教諭の課題です。素晴しい指導者にも恵まれ、やっと基盤ができてきましたが、これからが大切と感じています。

感謝の思いを受け継ぐ

全国大会開催に向けて、大阪の仲間が力を結集して取り組んできたおかげで、多くの得るものがあったと感じています。何より強く感じたのは関係者の熱意と温かい心です。全国の栄養教諭の皆様、そして、全国のOBの先生方には大変お世話になり感謝の思いでいっぱいです。特に感じたのは、OBの先生方の思いです。ご自身方は栄諭教諭として職務に就けなかったにもかかわらず、後進の私たちのために頑張ってくださるその思いには、頭が下がります。私たち栄養教諭・栄養職員はこの思いを受け継ぎながら、これからも更なる取組みを進めていきたいと思いました。