栄養士コラム

第99回「食事を楽しむ場としてのランチルームの活用」

小野瀬尋子

茨城県東茨城郡大洗町立南中学校 栄養教諭

小野瀬尋子

本校はランチルームと多目的室を使用して給食を喫食しています。ランチルームでは、学期毎に組み合わせを変えながら二つの学年の生徒と教職員が、毎日一緒に喫食します。

ランチルームでの給食

生徒は、4時間目が終了するとランチルームと多目的室に移動し、当番は白衣をきちんと身に着けます。教室と違う場所での給食は,食事をする時間であるという意識がより高まり、生徒達も食事をとても楽しんでいます。ランチルームの掲示物も生徒の食に関する関心を高め、生徒自身が自分で改善できるように内容を工夫しています。「レシピコンテスト」に応募した作品をすべて掲示したり、地産地消をアピールするために、給食で使用する食材を資料にして掲示したりしています。

グループ指導「ほっとスポットタイム」

給食を通して、食に関する知識を育み、食生活を振り返るために、給食を食べながら少人数で指導する「ほっとスポットタイム」を実施しています。多目的室で会食する学年を7~8名のグループに分け、栄養教諭と養護教諭とが一緒に指導を行います。町教育委員会の年間計画を基に、1年生が「朝食のポイント」、2年生が「スポーツと栄養」、3年生が「受験期の食生活」というテーマで指導。小グループで行うことで、栄養教諭や養護教諭は一人ひとりに声かけができ、生徒の実態が把握できます。生徒にとっては自分の課題を栄養教諭や養護教諭に直接聞くことで、個々に応じた課題を解決することができ、食生活の改善につながっています。

学年担当の先生方との野外給食の実施

本校には生徒の自主性を育むために各種委員会活動があり、保健委員会が給食と保健の活動をしています。今年度の企画の一つとして、学年担当以外の先生方との交流を兼ねた野外給食を実施しました。外にあるベンチを利用しての給食は、開放感があります。いつもより話がはずみ給食もおいしく感じられ、給食の残食も少なかったです。これからも食事の場の工夫をしていきたいです。