栄養士コラム

第92回「全国大会開催を機に、広まったつながりに感謝」

岡田ゆかり

石川県金沢市学校給食中央共同調理場 栄養教諭

岡田ゆかり

今年8月、第58回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会が、44年ぶりに石川県で開催され、全国からたくさんの方々にお越しいただきました。本県では開催決定から開催まであまり準備期間がない中、会員が一丸となり、無事成功に終わりほっとしています。また、お越しいただいた先生方から、本当にたくさんのお褒めのことばを頂戴したことに、心から感謝を申し上げたいと思います。

“笑顔で接待”スローガンにお迎え準備

今大会では、「石川大会に来てよかったと思える大会にしたい」という思いから、「いろんな場面で笑顔で接待!」をスローガンに、会員一同が石川らしさを出したおもてなしをすることを念頭に置きました。
そのために夏の研修は「笑顔でおもてなし」のため接遇トレーナーより、接遇を磨き上げる講習を受講し、接待の心構えを学びました。また、胸には金沢の伝統工芸である加賀水引で、手作りのコサージュを飾り、見た目でもおもてなしをさせていただきました。こうして、徐々に大会への熱気を盛り上げていき、心をひとつにお迎えする準備が整いました。

展示方法の工夫で再発見した地域の食文化

また、石川らしさを象徴し、力を入れて取り組んだことは、今回の大会サブテーマの「笑顔かがやき 心つながる食育 いしかわから広げよう」に沿った展示です。サブテーマから、会員が実際に取り組んだ地域の食文化を継承する学校給食の実施と食育の実践を、テーマ別に整理し、すっきりとした掲示に仕上げました。このように、自分たちの取り組みをテーマ別に集約し展示したことで、改めていしかわの食育は、学校給食を通して地域の食文化を継承し、生かしたものになっていると実感しました。
日本各地には、そこに合った良き食文化があります。私のモットーである「食べることは生きること」「食べてこそ強いからだをつくり、強い心を育てる」を、地域の食文化と共に次世代につなげていく大切さや使命を強く感じました。

経験を後輩につなげるのが使命

つなぐといえば、今大会では様々な出会いがありました。人と人はみんなどこかでつながっている、そのつながりの大切さも痛感しましたし、温かい心で接すれば伝わり、また自分にも返ってくることも学ばせていただきました。
全国の会員の方々、大会を支えている協議会の会長をはじめ理事の方々、そして県内の会員やOBの皆様といろんな形でつながることができ、得るものが多い充実した大会でした。このことを今度は、後輩たちにつなげていくのが使命であると感じています。

反省も次へのステップの糧

就職した頃、諸先輩方の奮起された様子を思い出話として聞いていたことが、まさか自分が総まとめ役になり現実のものとなるとは、夢にも思いませんでした。
これは自分のステップアップの機会だと前向き思考に切り替えましたが、反省点も多くありました。この反省も次のステップの糧にします。本当に貴重な経験をさせていただき、またこのような機会にめぐり合わせていただいたことに感謝です。