栄養士コラム

第114回「給食から体験的に学ぶ食育」

柴田直美

長野県佐久市学校給食北部センター 栄養教諭

和田優子

新任の頃、「おいしい給食を毎日精一杯作りたい」というベテラン調理員さん達の熱意とともに、目の前の子どもたちに喜んでもらえる献立作成、給食作りを大切にしてきました。 学校給食の食育の原動力になるのは、「おいしい給食」だと思います。心を込めて作る給食から、その献立の意図を子ども達に伝えていくことが学校給食の役割であり、それは今でも変わらない私の原点です。

おいしい地域農産物を学校給食に

自然豊かな地域の食材を学校給食で利用し、食育に生かすことは子どもたちの心にとても大きく響きます。3500食の当センターでは、夏場の野菜類はほぼ市内産でまかなわれ、秋にはおいしいりんごや生プルーンも子どもたちに大人気です。総合的な学習の時間や社会科の授業にも結び付け、勤労への感謝や郷土を愛する子どもたちに育ってほしいと食育の実践につなげています。

生涯にわたる健康づくり

「お弁当の時はどうやって野菜を多く入れたらいいの?」。給食の時間に、バランスの良い食事、野菜の大切さについて指導した後、もうすぐ中学を3月に卒業し、これからお弁当生活になる中学生から出された質問です。
給食では汁物や和え物で摂取していた野菜を、どうやってお弁当のおかずにしたらよいか、これからの自分の食生活に置き換え考える子どもたちの姿がありました。日々の給食を食べることを通して卒業後の食生活が野菜不足にならないようするにはどうしたらよいのか、体験的に学びとっていました。学校給食の献立からお弁当のおかず作りにつなげることで、生涯を健康に過ごせる自己管理能力を身につけてほしいと願います。

新しい令和の時代に

令和の時代はどんな時代になるでしょう。新学習指導要領には、これからの社会がどんなに変化して予測困難になっても自ら課題を見つけ、考え、判断し行動する子どもたちを育てたいという願いが込められています。
令和の時代には新しい文化や技術革命、AI(人工知能)化が進むでしょう。まさしく予測困難な新しい時代を生き抜く子どもたちのために、学校給食から発信できる食育を通して、豊かな人間性を育んでいけるよう、仲間と共に学び自己研鑚を積んでいきたいと思います。

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