2014年度給食だより
"食育の力"を保護者に伝える 大阪府阪南市立下荘小学校 栄養教諭・桐野智恵子先生
食育だよりは『魔女の宅給便』と題して出しています。ある先生が、好き嫌いの多い1年生児童に「給食はね、栄養士さんが、誰でもおいしく食べられるように、魔法をかけているよ」と言ったところ、「ほんとうだ、おいしい!」と食べた…というエピソードから名付けました。
子どもたちは苦手な野菜でも、自分で育てたり、自分で調理したりすると、まるで魔法にかかったように食べてくれます。そんな食育の力を保護者の方々にお伝えしています。
児童と保護者、話題の共有を 愛知県稲沢市立坂田小学校 栄養教諭・則武和美先生
食育だより「いただきます」を月1回、年間計画での栄養目標に基づいた内容や、学校での児童の様子等、家庭・地域に発信しています。本校では、食育の一環として、児童による栽培活動を盛んに行っています。その活動内容も同時に給食農園だよりとして掲載しています。また、保護者の方には、興味をもって見ていただけるように、その月の好評献立を紹介し、家庭でも気軽に作ってもらえるように、わかりやすく紹介しています。児童と保護者が、食育の話題を共有することで、食育の推進につながっていくと思います。
年間計画に沿って伝えたい内容を分かりやすく 宮崎県宮崎市学校教育研究会栄養教諭・学校栄養職員部会
毎月の食育だよりは、年間計画のテーマに沿って担当者が小学校、中学校に分かれてそれぞれの視点から作成し、市内統一の内容で配布しています。11月のテーマである「宮崎の食材を知ろう」に合わせて、今回は、宮崎県の食材について紹介しています。また、たよりには、給食で出されている旬の献立や人気の献立を家庭で作りやすい分量にて毎月載せています。給食にこめた思いや旬の味覚を家庭でも味わってもらいたいなと思っています。
読書週間に合わせ食育の本を紹介 北海道旭川市立向陵小学校 栄養教諭・佐藤真由美先生
11月4日から24日までの3週間は、向陵小の読書週間です。学校の年間行事と関連させ、食育に関する本を選び、読書を勧めています。11月の給食だよりは、給食目標の「感謝して食べよう」とあわせて、現場で働く図書支援員さんと協力して、地産地消生活を呼びかけました。
朝食や食事内容の啓発に 栃木県鹿沼市学校給食共同調理場 栄養教諭・小出真美子先生
給食だよりは、毎月、献立予定表の裏面に掲載します。年間計画に基づき、市内統一の内容です。保護者の希望で、給食の料理を紹介しています。旬の食材が入った、栄養的にも優れた、家庭でも食べてほしい料理です。今年度は、さらに朝食喫食、食事内容の充実を啓発しています。(参考文献:少年写真新聞社「食育ブック⑤1年間の食育」)
食育キャラクターが"食"の情報発信 栃木県宇都宮市立田原中学校 栄養教諭・塚原治子先生
毎月給食だよりを発行するとともに、小中一貫教育として地域の小学校と合同で、年に3回食育だよりを発行しています。食育だよりは地域の特性を生かした内容にし、給食だよりは季節の行事や学校行事などと関連した内容にして、日々の「食」が身近に感じられるよう、学校の食育キャラクター「たわランチ」が登場し、情報を発信しています。
片面のこども食育だよりを拡大、給食指導にも活用 東京都千代田区立富士見小学校 栄養教諭・坂本靖子先生
給食献立表や食育だよりは、毎月学校から家庭へ食育を発信するための大事なお便りです。食育は給食活動が基本との考えから、A4サイズの片面は「子供向け」に給食月目標を具現化した内容です。拡大して、給食時間の指導資料にも活用します。もう片面は「保護者向け」に食に関する記事や学校での食育活動などを知らせています。
給食は『教材』、教科や担任との連携を 練馬区立八坂中学校/(公社)全国学校栄養士協議会理事 栄養教諭・飯島敬子先生
給食は「教材」として日々、活用すること。これが学校における食育(食に関する指導)の中心となります。毎日の給食にねらいをもたせ、日々の給食を通して食に関する指導を継続していくことで、学校における食育の70~80%は達成できます。
また、給食の献立を教材として授業で活かす指導は、教科学習として理解した知識が生きて働く場面の一つとなります。どちらにしても学校での食育推進のためには、食育の視点を踏まえた食に関する指導(教科との連携や食育の授業)と給食指導の工夫と充実が重要になっています。
家庭や地域が興味持つ情報を発信 滋賀県守山市立守山小学校 栄養教諭・廣田美佐子先生
本校では、食育の目標を「楽しむ食・体験する食・考える食」として取り組みを進めています。その基本となる給食は、市内9小学校統一で日ごとにテーマを決めた献立を実施しています。家庭への食育の情報は、毎月の給食だより「ぱくぱく」、年4回発行の食育だより「食育もーりもりつうしん」に掲載し、食に関する指導や毎月実施しているテーマに合わせた献立の内容や人気メニューの作り方などを発信しています。家庭や地域の方々が興味や関心を持っていただける内容にすることが、食育を定着することにつながると思っています。